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PCT出願費用はいくら?2026年の料金内訳と国内移行までの総額の考え方
PCT出願に結局いくら必要か分からない方へ、2026年の法定費用、弁理士費用、各国への国内移行費用まで整理し、海外特許の予算を考えるポイントを解説します。
PCT出願費用は「出願時・弁理士・各国移行」の3段階で確認

2026年のPCT出願で必要になる法定費用の基本例
PCT出願に必要な費用を考えるとき、まず確認したいのが特許庁などへ納付する法定費用です。
2026年5月1日以降の条件として、日本語でPCT出願を行い、日本国特許庁を国際調査機関とし、30枚以内の書類をオンラインで提出するケースでは、材料として示されている基本例は次のようになります。
- 国際出願手数料:264,900円
- オンライン出願による減額:59,800円
- 送付手数料:17,000円
- 調査手数料:143,000円
この条件では、264,900円から59,800円を差し引き、17,000円と143,000円を加えるため、法定費用は365,100円となります。
ただし、これは一定条件でのモデルケースです。書類の枚数、出願方法、国際調査機関などによって金額が変わる可能性があります。また、PCT関連の料金は改定される場合があるため、実際に出願するときには最新の料金確認が必要です。
50万円・100万円などサイトごとに費用が違う理由
PCT出願について調べると、「30万円台」「50万円程度」「50〜100万円」といった異なる金額が見つかることがあります。
これは、間違いとは限りません。どこまでを「PCT出願費用」として含めているかが違うためです。
法定費用だけを掲載している場合と、弁理士報酬、書類作成費用、翻訳費用などを含めて掲載している場合では、当然ながら総額が変わります。経済産業省の関連資料では、弁理士費用等を含むPCT出願費用について約50〜100万円という予算感も示されています。
見積もりを見る際には、単純に総額だけを比べるのではなく、
- 特許庁等へ納付する費用
- 弁理士・特許事務所への報酬
- 翻訳や書類修正にかかる費用
- PCT出願後に各国へ移行する費用
のどこまで含まれているかを確認することが重要です。
PCT出願が向いているケースと直接外国出願を検討したいケース
PCT出願は、海外で特許を取得する可能性があるものの、出願する国をまだ完全には決めていない場合に検討しやすい制度です。
一方で、海外出願を考えていれば必ずPCT出願が適しているわけではありません。出願したい国が最初から少数に決まっている場合などは、パリ条約に基づいて各国へ直接出願する方法も比較対象になります。
PCT出願を検討しやすいのは、複数国への展開可能性があり、海外での事業計画や市場性を見ながら出願国を検討したいケースです。反対に、対象国が明確で少ない場合には、直接出願を含めて費用と手続きの両方を比較した方がよいことがあります。
海外展開の予定国がまだ固まっていない段階では、単純な出願費用だけではなく、将来どの国で事業を行う可能性があるかも整理しておくことが重要です。
PCT出願にかかる費用の内訳と追加費用

国際出願手数料・調査手数料・送付手数料の考え方
PCT出願時に必要となる法定費用は、大きく国際出願手数料、調査手数料、送付手数料に分けて考えると理解しやすくなります。
国際出願手数料は、PCTの国際出願を行うための基本的な費用です。オンライン出願では一定の減額を受けられる場合があります。
調査手数料は、国際調査を受けるために必要な費用です。国際調査では、出願した発明に関連する先行技術などが調査されます。
送付手数料は、受理官庁が国際出願を処理するために必要となる費用です。
「PCT出願の公的な費用」と書かれている場合でも、どの手数料まで含まれているのかを確認すると、他の料金表示との違いを理解しやすくなります。
弁理士費用が案件によって変わる理由
法定費用とは別に、弁理士や特許事務所へ依頼する場合の費用が発生します。
弁理士費用が一定になりにくい理由は、単に書類を提出するだけではなく、発明内容を確認し、国際出願に適した形に書類を整える作業などが必要になるためです。
たとえば、日本国内で出願した内容をそのままPCT出願に利用できる案件と、海外での権利化を考えて記載内容を見直した方がよい案件では、必要な作業が異なります。
また、技術内容の複雑さや明細書の分量によっても作業量は変わります。そのため、事務所の料金を見る際には「PCT出願○万円」と書かれた数字だけを見るのではなく、どの作業まで含んでいるのかを確認することが大切です。
翻訳や書類修正で追加費用が発生するケース
PCT出願に関連する費用では、翻訳や書類修正も見落としやすい項目です。
日本語でPCT出願する場合でも、その後に外国へ移行する段階で翻訳が必要になることがあります。必要な言語や文書量、技術分野によって翻訳作業の内容も変わります。
また、国内出願の内容を基礎にPCT出願するとき、外国での権利化まで考えると表現や記載内容を見直した方がよい場合もあります。
見積もりを依頼するときは、「PCT出願を行うところまで」だけではなく、翻訳、書類修正、各国移行までどこを依頼する予定なのかを伝えると、後から想定外の費用が出るリスクを減らしやすくなります。
PCT出願後に必要となる各国への国内移行費用

PCT出願だけでは各国の特許権を取得できない点に注意
PCT出願で特に誤解しやすいのが、「PCT出願をすれば世界中で特許を取得できる」という点です。
PCTは国際的な出願手続きをまとめて進めるための仕組みですが、PCT出願そのものによって世界共通の特許権が発生するわけではありません。
最終的に米国、欧州、中国などで特許取得を目指す場合は、所定の期限までにそれぞれの国や地域の国内段階へ移行し、各国・地域で手続きを進める必要があります。
この国内移行時にも新たな費用が発生します。そのため、海外特許の予算を考えるときは「PCT出願時にいくら払うか」だけで終わらせず、その後の各国移行まで見通しておく必要があります。
国内移行時に費用差が大きくなる主な理由
PCT出願後の費用は、どの国へ移行するかによって大きく変わります。
国内移行では、各国や地域の特許庁などへ支払う費用のほか、現地代理人への費用や翻訳費用などが必要になる場合があります。
特に費用へ影響しやすいのは、次のような条件です。
- 国内移行する国・地域の数
- 各国で求められる手続き
- 現地代理人への依頼内容
- 翻訳が必要な言語と文書量
- 出願書類の修正の有無
- その後の審査対応
たとえば、1カ国だけに移行する場合と、米国・欧州・中国など複数の国や地域へ移行する場合では、将来必要になる予算が大きく異なります。
PCT出願時の料金だけを基準に出願方法を決めると、国内移行の段階で予算との差が生じる可能性があるため注意が必要です。
出願予定国まで決めて総予算を考える重要性
PCT出願費用を現実的に把握したい場合は、「PCT出願をするか」だけでなく、「将来どの国で権利を取得したいか」まで考えることが重要です。
もちろん、PCTを利用する段階ですべての国を確定させる必要はありません。むしろ、国際出願後の期間を利用して市場性や事業展開を検討できることがPCTを利用する理由の一つになります。
ただし、米国への展開を考えているのか、欧州や中国も候補なのかによって、用意しておきたい予算は変わります。
事業計画と特許戦略を分けて考えず、「どこで製造するのか」「どこで販売する可能性があるのか」「競合企業はどの市場にいるのか」といった情報も整理しながら出願国を検討すると、費用の見通しを立てやすくなります。
PCT出願とパリルートを費用だけで選ばないための判断基準

複数国への出願を検討するときのPCTルート
海外で複数国への特許出願を考えている場合、PCTルートは有力な選択肢になります。
PCTを利用すると、最初からすべての国へ個別に出願するのではなく、国際出願という段階を設けたうえで、その後に必要な国や地域へ移行できます。
そのため、海外展開先が複数あり、どの市場を優先するかを検討する時間が必要な企業には利用価値があります。
ただし、PCT出願そのものに法定費用や弁理士費用がかかるため、「複数国なら必ずPCTの方が安い」と単純に判断することはできません。費用だけではなく、出願国を決定するタイミングや、国際調査によって得られる情報も含めて検討する必要があります。
出願国が限られている場合の直接外国出願
海外で特許を取りたい国が最初から明確な場合は、パリ条約に基づいて各国へ直接出願する方法も検討できます。
たとえば、事業展開が特定の国に限定されており、それ以外へ出願する予定がほとんどない場合には、PCTを経由しない方が手続き全体をシンプルにできることがあります。
一方で、後から出願国を増やしたくなった場合には期限との関係が問題になることもあります。
そのため、現在の進出国だけを見るのではなく、製造拠点、販売先、ライセンス候補、競合企業の所在地なども含めて、数年先の事業計画を確認しておくことが重要です。
費用と出願判断の時間を含めた選び分け
PCTと直接外国出願を比較するときは、「どちらの初期費用が安いか」だけでは十分ではありません。
重要なのは、どの段階でどれだけ費用を負担し、いつまでに出願国を決める必要があるかです。
PCTは国際出願の費用が必要になる一方で、各国への移行までに出願先を検討する時間を持てます。直接外国出願では、比較的早い段階で国ごとの手続きを進めることになります。
そのため、海外市場を調査しながら出願国を選びたい企業と、進出国がすでに決まっている企業では適した方法が異なります。
自社だけで判断しにくい場合は、候補国と事業計画を整理したうえで、両方のルートの費用と手続き内容を弁理士へ確認すると判断しやすくなります。
PCT出願費用を抑えるために確認したい制度と手続き

オンライン出願による国際出願手数料の減額
PCT出願では、出願方法によって国際出願手数料が減額される場合があります。
今回の条件例では、30枚以内の日本語PCT出願をオンラインで行う場合、国際出願手数料264,900円に対して59,800円の減額を適用する計算になっています。
このような減額を含めるかどうかでも、「PCT出願はいくらかかるか」という数字は変わります。
インターネット上に掲載されている過去の料金と現在の料金が異なることもあるため、以前の記事だけを見て予算を決めないことも大切です。実際の出願時には、その時点の料金を確認する必要があります。
中小企業などが利用できる軽減措置の確認
企業の条件によっては、PCT関連手数料について軽減措置を利用できる場合があります。
ただし、「中小企業だから必ず安くなる」と自己判断するのではなく、対象となる要件を確認する必要があります。
費用を検討するときには、通常料金だけで予算を決めるのではなく、自社が利用できる軽減制度がないかも合わせて確認するとよいでしょう。
特に海外出願では、その後の国内移行にも費用がかかるため、利用可能な制度を早い段階で確認しておくことは、知財予算を組むうえでも役立ちます。
自分で確認できる費用と弁理士に任せたい判断
特許庁へ納付する基本的な料金は、自分でも確認できます。一方、実際の出願総額やPCTを利用すべきかどうかは、法定料金だけでは判断しにくい部分です。
自分で整理しやすいのは、出願候補国、事業展開予定、国内出願の有無、海外販売の開始時期などです。
一方で、どのルートで出願するか、国内出願の内容をどのようにPCT出願へ反映するか、各国移行をどのように進めるかといった判断には、専門的な検討が必要になります。
「手数料だけ知りたい」のか、「海外特許取得までの予算を知りたい」のかによって相談内容も変わるため、目的を整理してから見積もりを依頼するとスムーズです。
開口国際特許事務所での国際出願サポート

海外展開を見据えた出願方針と費用の整理
開口国際特許事務所では、国内外の特許出願に対応しています。PCT出願を含めた国際出願だけでなく、海外市場で知的財産をどのように守るかという特許戦略についても相談いただけます。
海外特許では、出願手続きそのものだけを考えるのではなく、どの国で権利を取得することが事業にとって重要なのかを整理することが大切です。
PCTを利用するか、直接外国出願を行うかについて迷っている場合も、進出予定国や事業計画を確認しながら出願方法を検討できます。
「PCT出願そのものにいくらかかるのか」だけでなく、「国内移行まで考えるとどのような費用が必要になるのか」を整理したい場合は、出願予定国を含めてご相談ください。
発明把握と英語対応を含めた国際出願支援
国際出願では、単に日本語の書類を海外向けに提出するだけではなく、発明の技術的な内容を正確に把握し、適切に表現することが重要です。
開口国際特許事務所では、発明内容を的確に把握すること、日本語で技術内容を適切に表現すること、国際出願に必要となる英語対応を強みとして掲げています。
代表弁理士は本田技術研究所の特許部門での勤務経験を持ち、1987年に弁理士登録、1991年に事務所を開設しています。海外についても、米国、カナダ、欧州、中国、韓国など複数の国・地域で登録実績があります。
PCT出願では、その後の海外権利化まで見据えて発明内容を整理する必要があります。費用だけを抑えるのではなく、必要な権利を適切に確保できる出願内容になっているかも重要な確認事項です。
無料オンライン相談前に準備したい情報
開口国際特許事務所では、Zoomを利用した無料オンライン相談を行っています。全国から相談でき、必要に応じて対面での相談についても問い合わせが可能です。
PCT出願費用について相談するときは、次の情報が分かる範囲でまとまっていると話を進めやすくなります。
- 発明や技術の概要
- 日本で特許出願済みかどうか
- 国内出願をした時期
- 海外で販売・製造を考えている国
- 出願候補となっている国や地域
- 海外展開を予定している時期
- PCT出願後まで含めて確認したい費用の範囲
すべて決まっている必要はありません。「どの国へ出願すべきか分からない」「PCTを使うべきか判断できない」という段階でも、状況を整理するところから相談できます。
PCT出願費用に関するよくある質問

PCT出願には総額いくらかかりますか?
2026年の条件例として、日本語・30枚以内・オンライン出願・日本国特許庁を国際調査機関とする場合、法定費用は365,100円となります。
ただし、これは法定費用のモデルケースであり、弁理士への依頼費用などは別です。
PCT出願について弁理士費用等を含めた予算感として約50〜100万円という資料もありますが、実際の金額は発明内容や書類作成、翻訳の有無などによって変わります。
さらに、各国で実際に特許取得を目指す場合は国内移行費用が必要です。そのため、最終的な海外特許取得までの総額を知りたい場合は、出願予定国を決めたうえで個別に見積もる必要があります。
PCT出願後の各国移行にはどのくらい費用がかかりますか?
各国移行の費用は、移行する国・地域、翻訳の必要性、現地代理人、書類量などによって変わるため、一律の金額では示せません。
特に、1カ国だけに移行する場合と、米国・欧州・中国など複数の市場へ移行する場合では、総予算に大きな差が生じます。
国内移行後には審査対応などの費用が発生する可能性もあります。そのため、PCT出願時だけの見積もりと、権利取得までを想定した費用見通しは分けて確認することが重要です。
PCT出願とパリルートはどちらが安いですか?
一概にどちらが安いとはいえません。
対象国が少なく、出願先が最初から決まっている場合は、各国へ直接出願する方法を検討する余地があります。一方、複数国への出願を検討しており、どの国へ移行するかを後から判断したい場合には、PCTを利用する意味があります。
単純な初期費用だけでなく、何カ国へ出願する可能性があるか、いつ出願国を決められるか、事業展開がどこまで確定しているかを含めて比較する必要があります。
PCT出願費用はいつ支払う必要がありますか?
PCT出願時の手数料は、必ずしもすべてを出願と同時に納付しなければならないわけではありません。
特許庁の案内では、原則として受理日から1か月以内に納付できる費用があります。ただし、納付期限を過ぎると追加手続きが必要になる可能性があるため、実務上は期限管理が重要です。
弁理士や特許事務所へ依頼する場合の支払時期については、事務所ごとの案内を確認してください。法定費用と事務所報酬では支払先もタイミングも異なるため、見積書で分けて確認すると分かりやすくなります。
何カ国以上ならPCT出願が有利になるのかという判断
「3カ国以上ならPCT」といったように、国数だけで一律に判断することはおすすめできません。
PCT自体にも費用がかかり、各国移行時には別途費用が発生するためです。また、出願予定国によって翻訳や現地代理人などの費用条件も変わります。
重要なのは国数だけではなく、「出願国が現時点で確定しているか」「市場性を見てから出願国を選びたいか」「複数地域への事業展開が考えられるか」です。
候補国がある程度決まっている場合は、PCTルートと直接出願の両方で必要となる手続きと費用を整理して比較すると判断しやすくなります。
PCT出願費用を検討するときの確認ポイント
- PCT出願費用は、法定費用・弁理士費用・国内移行費用に分けて考えると分かりやすくなります
- 2026年の一定条件では、PCT出願時の法定費用が365,100円となるモデルケースがあります
- オンライン出願では国際出願手数料の減額を受けられる場合があります
- 弁理士費用等を含めると、PCT出願段階でも法定費用だけより総額が高くなります
- PCT出願だけで世界各国の特許権を取得できるわけではありません
- 実際に海外で特許取得を目指す場合は、各国・地域への国内移行費用も必要です
- 国内移行では、現地手数料、代理人費用、翻訳などが必要になる場合があります
- 出願国が増えるほど、将来必要となる費用の確認が重要になります
- PCTと直接外国出願は、費用だけでなく出願国を決める時期も含めて比較します
- 出願先が少数かつ明確な場合は、直接外国出願も比較対象になります
- 中小企業などは利用できる軽減措置がないか確認することも大切です
- インターネット上の料金は古い場合があるため、実際の出願時には最新料金を確認します
- 見積もりでは、法定費用と事務所報酬がどこまで含まれているかを確認します
- 海外展開予定国が分かっている場合は、PCT出願から国内移行まで含めた予算を確認すると判断しやすくなります
- 開口国際特許事務所では、国際出願や海外での特許取得について無料オンライン相談から状況を整理できます