商標登録の費用で迷う方へ|5年・10年の価格と区分の選び方

商標登録に結局いくらかかるのか不安な方へ、特許庁料金や区分、5年・10年の違い、弁理士依頼時の費用と追加料金の確認ポイントを解説します。

商標登録の費用は特許庁料金と弁理士費用に分けて確認

 

1区分なら特許庁費用は5年29,200円・10年44,900円

商標登録の費用を考えるとき、最初に押さえておきたいのが特許庁へ支払う料金です。2025年4月時点では、商標登録出願の出願料は「3,400円+8,600円×区分数」です。

1区分で出願する場合、出願料は12,000円になります。審査を経て登録が認められた後には登録料が必要です。登録料は10年分を一括で納付する場合が32,900円×区分数、5年分を納付する場合が17,200円×区分数です。

そのため、1区分であれば特許庁へ支払う費用の合計は、5年登録で29,200円、10年登録で44,900円となります。

ここで注意したいのは、この金額はあくまで特許庁へ支払う料金だということです。弁理士へ商標調査や出願手続き、登録手続きなどを依頼する場合は、別途弁理士費用が加わります。

まずは次のように分けると、自分の費用を考えやすくなります。

  • 特許庁費用:出願料と登録料
  • 弁理士費用:調査、区分の検討、出願手続き、登録手続きなど、依頼内容に応じて発生する費用
  • 追加費用:拒絶理由通知への対応など、出願後の状況によって発生する可能性がある費用

「商標登録○万円」という表示だけを見るのではなく、どこまで含んだ金額なのかを確認することが大切です。

費用を左右する区分数と登録年数の考え方

商標登録の費用を大きく左右するのが「区分数」です。商標は、名称やロゴだけを単独で登録するのではなく、その商標をどの商品・サービスに使用するのかを指定して出願します。

商品・サービスは区分に分類されており、必要な区分が増えるほど特許庁へ支払う出願料と登録料も増えます。

たとえば、1区分の特許庁費用は5年登録で29,200円ですが、2区分なら出願料は20,600円、5年分の登録料は34,400円となり、合計55,000円です。10年登録の場合は、2区分で86,400円となります。

つまり、「商標登録はいくらか」という質問に正確に答えるには、最初に必要な区分数を把握する必要があります。

さらに、登録時には5年分と10年分のどちらを納付するかという選択があります。目先の支出だけでなく、そのブランドをどの程度長く使用する予定なのかも踏まえて考えるとよいでしょう。

自分で出願する場合と弁理士へ依頼する場合の違い

費用だけを抑えるのであれば、自分で出願する方法があります。1区分で5年登録まで進んだ場合、特許庁へ支払う費用だけなら29,200円です。

ただし、商標登録では申請書を提出するだけでなく、登録したい商標について調べ、商品・サービスを整理し、適切な区分や指定商品・指定役務を決める必要があります。

弁理士へ依頼した場合は、特許庁費用に加えて弁理士費用が必要になります。その一方で、商標調査や権利範囲の検討、出願手続きなどについて専門家の支援を受けられます。

特に、事業で長期間使用するブランドや、今後商品・サービスを広げる予定がある場合は、現在の事業だけでなく将来の展開まで踏まえて権利範囲を考えることが重要です。

単純な「自分で出願する方が安いか、弁理士に依頼する方が高いか」という比較だけでなく、どこまで自分で判断できるかを基準に選ぶことが大切です。

商標登録にかかる費用の内訳と支払うタイミング

 

出願時に必要となる特許庁への出願料

商標登録では、すべての費用を最初にまとめて支払うわけではありません。まず出願するときに、特許庁へ出願料を支払います。

2025年4月時点の出願料は「3,400円+8,600円×区分数」です。1区分なら12,000円、2区分なら20,600円、3区分なら29,200円となります。

出願後は審査が行われ、登録査定を受けた段階で登録料を支払います。そのため、出願した時点では登録料はまだ必要ありません。

弁理士へ依頼する場合も、出願時と登録時で費用が分かれている料金体系があります。事務所によって料金に含まれる業務や支払いのタイミングが異なるため、見積もりでは「最初にいくら必要か」だけでなく、「登録まで進んだ場合の総額はいくらか」を確認すると比較しやすくなります。

登録時に選ぶ5年分割と10年一括

商標登録が認められたら、登録料を納付します。2025年4月時点では、10年分を一括納付する場合は1区分につき32,900円、5年分を納付する場合は1区分につき17,200円です。

1区分の場合、出願料12,000円と合わせると、5年登録では29,200円、10年登録では44,900円です。

5年分を選べば登録時の支出を抑えられます。一方、長期的に使用するブランドであれば、10年間の保護を前提として費用を検討する考え方もあります。

どちらが適しているかは、その商標をどの程度継続して使用する予定なのかによって変わります。試験的に展開するブランドと、会社名や主力商品のブランドでは、想定する使用期間も異なるでしょう。

料金だけでなく、事業計画と商標の位置付けを踏まえて登録期間を決めることが大切です。

弁理士費用を比較するときに確認したい範囲

弁理士へ依頼する場合は、特許庁へ支払う料金とは別に弁理士費用が発生します。ただし、料金体系は事務所やサービスによって異なるため、表示されている金額だけでは単純に比較できません。

特に確認したいのは、次のような費用が見積もりに含まれているかどうかです。

  • 商標調査にかかる費用
  • 出願手続きの費用
  • 区分が増えた場合の追加費用
  • 登録時の手続きにかかる費用
  • 登録時の成功報酬などの有無
  • 拒絶理由通知への対応費用
  • 特許庁へ納付する出願料・登録料

たとえば「出願手数料」が低く見えても、登録時に別の手数料が必要になる料金体系も考えられます。

見積もりを比較するときは、「1商標・必要な区分数・希望する登録期間」という条件をそろえたうえで、登録まで問題なく進んだ場合の総額と、追加対応が必要になった場合の費用を分けて確認すると分かりやすくなります。

「自分の場合はいくら?」を判断するための区分の考え方

 

商品・サービスによって変わる必要な区分数

商標登録の費用を計算するとき、多くの方が迷いやすいのが区分です。必要な区分数が分からなければ、正確な費用も分かりません。

商標は「マーク」と「そのマークを使用する商品やサービス」の組み合わせで権利が与えられます。そのため、同じ名称を登録する場合でも、何の商品やサービスに使うのかによって検討する内容が変わります。

ここで重要なのは、できるだけ区分を減らせばよいわけではないという点です。費用を抑えることだけを優先して必要な商品・サービスを外してしまうと、実際の事業に必要な範囲を十分に保護できない可能性があります。

反対に、必要性を検討せず区分を増やせば、その分だけ出願料と登録料が上がります。

まず現在提供している商品・サービスと、近い将来展開する予定の事業を整理し、そのうえで必要な範囲を決めることが重要です。

店名・商品・EC・SaaSなどで異なる商標の守り方

「店舗名を登録したい」「ECで販売するブランド名を守りたい」といった相談では、名称だけを見ても必要な区分は判断できません。実際にどのような事業でその名称を使用するのかを確認する必要があります。

たとえば飲食店の店名を守るケースと、同じ名称を付けた食品を製造・販売するケースでは、検討する商品・サービスの範囲が異なります。

ECブランドでも、何を販売するブランドなのか、自社の商品名として使用するのか、オンライン販売に関するサービスとして使用するのかによって確認すべき内容が変わります。

SaaSなどのデジタルサービスについても、サービスの具体的な内容を整理したうえで指定する商品・役務を検討する必要があります。

そのため、業種だけを見て「この業種なら必ず1区分」と判断するのではなく、商標を何に使うのかを具体的に整理することが重要です。

名称とロゴを守りたい場合の確認ポイント

会社名や商品名だけでなく、ロゴも使用している場合は、「どの形で商標を保護したいか」も費用を考えるうえで確認したいポイントです。

名称そのものを守りたいのか、特徴的なロゴを守りたいのか、あるいは両方について保護を検討したいのかによって、出願方法の検討が必要になります。

ここで「区分数」と「出願する商標の数」を混同しないことも大切です。区分は商品・サービスの分類に関するものですが、名称とロゴをどのように出願するかは別の問題です。

商標登録の費用を見積もる前には、少なくとも次の点を整理しておくとスムーズです。

  • 登録したい名称やロゴ
  • 現在使用している商品・サービス
  • 今後使用する予定の商品・サービス
  • 国内だけで使用するのか、海外展開も予定しているのか
  • 名称とロゴのどちらを保護したいのか

自分で判断しにくい場合は、この段階から弁理士へ相談すると、必要な出願内容と費用を整理しやすくなります。

表示価格だけで決めないための追加費用と注意点

 

拒絶理由通知や補正が必要になった場合の費用

商標登録の費用は、出願時と登録時だけで終わるとは限りません。審査の結果、拒絶理由通知が出された場合には、その内容を確認して対応を検討する必要があります。

必要に応じて意見書や補正書などによる対応を行うことがあり、弁理士へ対応を依頼すれば追加費用が発生する場合があります。

そのため、弁理士や特許事務所へ依頼するときは、通常どおり登録まで進んだ場合の料金だけでなく、審査途中で対応が必要になった場合の料金体系も確認しておくと安心です。

特に「追加料金なし」と思って依頼した後で想定外の費用が発生すると、当初の予算とのずれが大きくなります。

拒絶理由通知が必ず発生するわけではありませんが、商標登録の予算を考えるときは、「通常の費用」と「状況によって発生する費用」を分けて把握しておくことが大切です。

出願料金だけでなく登録までの総額で比較

特許事務所や商標登録サービスの料金を比べるときは、最初に表示される「出願○円」という金額だけで判断しないことが重要です。

料金体系によっては、調査、区分追加、登録手続き、成功報酬などが別料金になっている場合があります。また、特許庁へ支払う料金を含んだ表示なのか、弁理士費用だけの表示なのかによっても金額の意味は大きく異なります。

比較するときは、同じ条件にそろえて確認しましょう。

たとえば「1商標・1区分・10年登録・拒絶理由通知なし」という条件なら、出願から登録までに支払う特許庁費用と弁理士費用を合わせていくらになるのかを確認します。

さらに、拒絶理由通知への対応などが必要になった場合の追加費用も別に確認しておけば、見積もり後の予算を立てやすくなります。

安く見える料金を探すことより、自分が必要としている手続きがどこまで含まれているのかを確認する方が、納得して依頼先を選びやすくなります。

費用を抑えながら必要な権利を確保する考え方

商標登録の費用を抑える方法として、必要以上に区分を増やさないことは一つの考え方です。ただし、費用を減らすことを優先して本来必要な範囲まで削るのは慎重に判断する必要があります。

まず現在の事業内容と今後の展開予定を整理し、商標を実際に使用する商品・サービスを明確にします。そのうえで、必要な区分と指定商品・役務を検討することが基本です。

また、登録時に5年分を選択すれば、10年分を一括で納付する場合より、その時点での支出は少なくなります。ただし、長期間使用する予定の商標であれば、目先の金額だけではなく、その後の管理も含めて検討する必要があります。

商標は取得すること自体が目的ではなく、事業で使用する名称やブランドを適切な範囲で保護するための権利です。必要な保護範囲を先に決め、その結果として必要な費用を把握する順番が重要です。

自分で商標登録する範囲と弁理士へ相談する判断基準

自分で手続きする場合に必要な確認

商標登録は自分で手続きを行うことも可能です。その場合、弁理士費用をかけず、特許庁へ支払う料金を中心に手続きを進められます。

一方、自分で行う場合には、登録したい商標について調べることに加えて、区分や指定商品・役務を検討し、必要な書類を準備して出願する必要があります。

費用だけを比較すると自分で行う方が低くなりますが、事業で使用する重要なブランドであれば、どの範囲まで権利を取るのかも考える必要があります。

特に注意したいのは、「書類を提出できること」と「自社の事業に必要な権利範囲を適切に設計できること」は同じではないという点です。

自分で十分に調査・判断できる場合は自力で進める選択肢があります。一方、区分や指定内容に迷いがある場合や、事業上重要な商標の場合は、出願前に専門家へ確認することも検討するとよいでしょう。

区分や指定商品・役務で迷う場合の相談目安

弁理士へ相談するか迷った場合は、「手続きができるか」ではなく、「自分で権利範囲を判断できるか」を基準にすると整理しやすくなります。

たとえば、店舗だけでなく商品販売も行っている、複数のサービスに同じブランド名を使用する、今後事業を拡大する予定がある、といった場合は、必要な区分や指定商品・役務について検討事項が増えます。

海外でも同じブランドを使用する予定がある場合は、国内だけで完結する商標登録とは別に、海外での保護も視野に入れる必要があります。

また、似た名称の商標が見つかった場合や、登録可能性について判断しにくい場合も専門家へ相談する一つのタイミングです。

出願後に内容を考えるのではなく、どの商標をどの事業範囲で守りたいのかを出願前に整理しておくことで、費用についても具体的に確認しやすくなります。

開口国際特許事務所の商標登録サポート

開口国際特許事務所では、国内外の商標登録に必要な手続きを取り扱っています。商標登録だけでなく、特許・意匠を含む知的財産について幅広く相談できるため、商品名やサービス名だけでなく、技術やデザインも含めて保護を考えたい場合にも相談できます。

当事務所では無料オンライン相談を実施しており、知的財産について知識がない方にも分かりやすく説明することを大切にしています。全国からZoomを利用したリモート相談が可能で、必要に応じて対面相談についてもお問い合わせいただけます。

また、国内だけでなく国際出願にも対応しています。商標についても、日本国内での登録手続きに加えて、国際的な保護を検討する場合のサポートを行っています。

「商標登録したいが何区分になるのか分からない」「まず費用を整理したい」という段階でも、登録したい名称と使用する商品・サービスを整理しておくと相談がスムーズです。

費用だけでなく、実際にどこまで商標を保護する必要があるのかを確認したうえで、出願方法を検討することが大切です。

商標登録の費用に関するよくある質問

 

商標登録は最低いくらからできますか?

1区分について自分で手続きを行い、5年分の登録料を納付する場合、2025年4月時点の特許庁費用は合計29,200円です。

内訳は、出願料12,000円と5年分の登録料17,200円です。10年分を一括納付する場合は、出願料12,000円と登録料32,900円で合計44,900円になります。

ただし、これは1区分について特許庁へ支払う料金です。弁理士へ依頼する場合は弁理士費用が加わります。また、複数区分で出願する場合や、審査中に追加対応が必要となる場合は費用が変わります。

そのため、実際の予算を考える際は、最低料金だけでなく、自分の商標に必要な区分数を確認することが重要です。

2区分になると特許庁費用はいくらかかりますか?

2025年4月時点の料金で2区分を計算すると、出願料は3,400円+8,600円×2区分で20,600円です。

5年分の登録料は17,200円×2区分で34,400円となるため、出願から登録までの特許庁費用は合計55,000円です。

10年分を一括納付する場合は登録料が32,900円×2区分で65,800円となり、出願料と合わせて86,400円です。

3区分以上についても同様に区分数に応じて料金が増えます。自分の事業が1区分で足りるのか、複数区分が必要なのか分からない場合は、料金計算の前に商品・サービスの内容を整理することが先決です。

商標登録は5年と10年のどちらを選べばよいですか?

5年と10年のどちらが適しているかは、その商標をどの程度継続して使用する予定なのかによって判断が変わります。

5年分の登録料を選ぶと、登録時点で必要な特許庁費用を抑えられます。そのため、事業やブランドの将来を見極めながら進めたい場合には検討しやすい方法です。

一方、会社名や主力ブランドなど、長期間使用する予定が明確な商標では、10年間の保護を前提に費用を検討する考え方があります。

単純に「5年の方が安いから」という理由だけでなく、ブランドの使用予定期間や事業計画を踏まえて選ぶとよいでしょう。

登録できなかった場合の費用と事前確認

商標を出願したからといって、必ず登録されるわけではありません。審査で拒絶理由が示された場合には、内容を確認したうえで対応を検討することになります。

この場合、弁理士へ意見書や補正書などの対応を依頼すると、通常の出願費用とは別の費用が発生することがあります。

依頼前には、通常の出願・登録費用だけでなく、拒絶理由通知への対応が必要になった場合の料金も確認しておくと、想定外の出費を避けやすくなります。

また、商標調査を含め、出願前にどのような確認を行うのかも、依頼先を比較するときの重要なポイントです。

相談前に準備しておきたい情報

商標登録について相談するときは、最初から区分を自分で決めておく必要はありません。むしろ、商標を実際にどのように使うのかを具体的に伝えることが重要です。

相談前には、次の情報を整理しておくと話が進みやすくなります。

  • 登録を検討している名称やロゴ
  • その商標を使用する商品・サービス
  • 現在すでに使用しているか、これから使用する予定か
  • 今後追加する予定の商品・サービス
  • 国内のみか、海外でも使用する予定があるか
  • 名称とロゴのどちらについて登録を検討しているか

開口国際特許事務所では無料オンライン相談を実施しています。商標について知識がない場合でも、まずは状況を整理するところからご相談いただけます。

商標登録の費用を検討する方への確認ポイント

  • 商標登録の費用は、特許庁へ支払う料金と弁理士へ依頼する場合の費用に分けて考えると分かりやすくなります
  • 2025年4月時点の出願料は3,400円+8,600円×区分数です
  • 1区分の出願料は12,000円です
  • 登録料は10年一括で32,900円×区分数、5年分で17,200円×区分数です
  • 1区分なら特許庁費用は5年登録で29,200円、10年登録で44,900円です
  • 2区分なら特許庁費用は5年登録で55,000円、10年登録で86,400円です
  • 実際の総額を知るには、まず自分の商標に何区分必要なのかを確認する必要があります
  • 弁理士費用を比較するときは、調査・出願・登録手続きなど、料金に含まれる範囲を確認することが大切です
  • 拒絶理由通知への対応など、状況によって追加費用が発生する可能性も確認しておくと安心です
  • 「出願○円」という表示だけではなく、登録まで進んだ場合の総額で比較すると判断しやすくなります
  • 自分で出願すれば弁理士費用は抑えられますが、区分や指定商品・役務なども自分で検討する必要があります
  • 長く使用するブランドや事業上重要な名称では、将来の事業展開も含めて権利範囲を検討することが重要です
  • 開口国際特許事務所では国内外の商標登録手続きに対応しています
  • 無料オンライン相談を利用できるため、必要な区分や費用が分からない段階から相談できます
  • 相談前に名称・商品・サービス・今後の展開予定を整理しておくと、必要な手続きと費用を確認しやすくなります